宅地建物取引業とは

宅建業とは、宅地または建物について、次に掲げる行為を業として行うものを言い、
①宅地又は建物について、自ら売買または交換することを業として行うこと。
②宅地又は建物について他人が売買、交換又は貸借するについて、その代理若しくは媒介することを業として行うこと。

まとめると下記の表の○印の付いている取引を不特定多数の人を相手に反復継続して行い、社会通念上事業の遂行と見ることができる程度のものは宅建業の免許が必要となります。

 自己物件他人の物件の代理他人の物件の媒介
売 買
交 換
貸 借✖️

免許の区分

宅地建物取引業を営もうとする場合は、宅建業法の規定により、「国土交通大臣」または「都道府県知事」の免許を受けることが必要です。
①「国土交通大臣」の免許は、2つ以上の都道府県の区域内に事務所を設定して、その事業を営もうとする場合。
②「都道府県知事」の免許は、1つの都道府県の区域内に事務所を設置して、その事業を営もうとする場合。

免許の要件

宅地建物取引業の免許を受けるには、下記の「欠格事由」に該当する場合は、免許を申請しても拒否されてしまいます。
したがって、免許の申請をする場合は、「欠格事由」に該当しているか否かの確認を十分に行うことが必要です。
また免許を受けた後に、この「欠格事由」に該当することとなった場合には、その免許は取り消されることになるので注意が必要です。

免許を受けられない者

免許を受けようとする方が、次に表に掲げる「欠格事由」の一つに該当する場合又は免許申請書若しくはその添付書類の中に重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けている場合は、免許の申請をしても拒否されます。

主たる欠格事由条項 業法第5条第1項法人個人役員法定代理人政令使用人
免許不正取得、情状が特に重い不正不当行為または業務停止処分違反をして免許を取り消された場合第2号及び第11号から13号まで✖️✖️✖️✖️✖️
免許不正取得、情状が特に重い不正不当行為または業務停止処分違反をした疑いがあるとして免許取消処分の聴聞の公示をされた後、廃業等の届出を行った場合第3号、第4号及び第11号から13号まで✖️✖️✖️✖️✖️
禁錮以上の刑又は宅地建物取引業法違反等により罰金の刑に処せられた場合
※業法第5条第1項第5号及び第6号は、下記④を参照ください。
第5号及び第6号及び第11号から第13号まで✖️✖️✖️✖️✖️
暴力団の構成員等である場合第7号✖️✖️✖️✖️✖️
免許の申請前5年以内に宅地建物取引業に関して不正又は著しく不当な行為をした場合第8号及び第11号から第13号まで✖️✖️✖️✖️✖️
破産手続の開始の決定を受けて復権を得ない場合第1号及び第11号から第13号まで✖️✖️✖️✖️✖️
宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな場合第9号及び第11号から第13号まで✖️✖️✖️✖️✖️
心身の故障により宅地建物取引業を適正に営むことができない場合第10号✖️✖️✖️✖️✖️
事務所に専任の取引士を設置していない場合第15号✖️✖️

(注意)
①✖️印に該当するときには、免許は受けられません。
②「役員」には、どのような役名であっても法人に対して業務を執行する権限を有す方と同等以上の支配力を有すると認められる方を含みます。
③「法定代理人」とは、営業にかんし成年者と同一の能力を有しない未成年者の親権者又は後見人を言います。
④★業法第5条第1項第5号(抜粋)
「禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者」
★業法第5条第1項第6号(抜粋)
「宅地建物取引業法若しくは暴力団員による不当な行為の帽子等に関する法律の規定(同法第32条の3第7項及び第32条の11第1項の規定を除く。第18条第1項第7号及び第52条第7号ハにおいて同じ。)に違反したことにより、又は刑法第204条(傷害)、第206条(現場助勢)、第208条(暴行)、第208条の2(凶器準備集合及び結集)、第222条(脅迫)若しくは題247条(背任)の罪若しくは暴力行為等処罰に関する法律の罪を犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者」